工房日記(日々徒然)
日常茶飯。亀更新になりますがよろしくお願いします。
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パンズ・ラビリンス感想(ネタバレ注意)
えー、ちなみに、題名にあるパンズの『パン』っていうのは、ギリシャ神話の牧神パンの事です。山羊の角が生えた髭面の男で、片手に葦の笛(シューリンクス)を持ってて、下半身が山羊、つまり足は蹄になってる絵で描かれるのが一般的ですね。結構好色というか恋多き神で、ニンフ(川や草花や木の精)とか人間の女性とか追っかけ回してた・・という神話から後世悪魔バフォメットのイメージとも被ってしまうわけですが、本来はそこまで悪どい事やらかしてたわけじゃないんだけどさ。
というのはともかく。作中のパンは主人公オフィリアの道案内役にして、どちらかというと、ギリシャ神話の中でも古いパンのイメージ・・自然神としてのパンのイメージを採用してると思われるのですが。
というわけでここから本題にしてネタバレしてますんでご注意を。
主人公オフィリアは10歳(だったかな?)の女の子。それまで街に住んでたんですが、お母さんの再婚相手の依頼というか命令で、山の中の義理のお父さんの住処に引っ越す事になります。この時お母さんのお腹には赤ちゃんがいた、というか既に臨月だったんだけど、そんな状態の奥さんに引っ越しを強要する時点で既に本性ろくなもんじゃないと伺えるわけですけど。
時は1944年というから、まだWW2は終わってないのかな?スペインは確かそれまでの王政がクーデターで倒れて共和国にはなったんだけど、独裁なのは変わりなしということで反政府運動に加わる民衆も多くて、特に北部はスペインからの分離独立を求めて実質内戦状態にあった、そんな頃のおはなしなんですね。
オフィリアの義理の父親は体制側の(軍の)大尉で、山の中に隠れたゲリラを掃討する立場で、捕まえた不審人物は容赦なく皆殺しにするような残虐な人物だったから、滞在してる集落の住人も表向きは彼に従ってるけど内心不満たらたら。大尉のお屋敷でメイドとして働いてるメルセデスも、実際は内通者として軍の補給物資を横流ししたり軍の拠点の情報を知らせたり、自分宛に届いた実はゲリラ宛のお手紙をまとめて密かに届けていたりしてたんです。
義理の父親は生まれてくる自分の息子(と生まれる前から言い切っていた)には大いに関心があったけど(長旅のせいで奥さんの体調が思わしくないと医者から聞いて、いざとなったら子供の方を助けろと言ってるし)お母さんの連れ子であるオフィリアの存在は疎ましく思っていて、それは何となく彼女にも伝わってる・・そういう状況でメルセデスは大尉から義理の娘の世話を仰せつかった、と。メルセデスがお医者さんからゲリラ宛の薬を受け取る場面を目撃したり、お母さんが弟を出産した際に亡くなってしまった事もあり、オフィリアは次第にメルセデスを頼りにするようになるんだけど・・・。
一方で、お屋敷の近くの石造りの迷路の奥でパンに出会ったオフィリアは、未来に起こる事が書かれるという本をパンから手渡され、あなたは地下世界の王国の姫で、満月の夜にその国への扉が開かれるが、それまでに3つの試練を突破しなければ、と告げられるんですね。で、2つまでは何とかクリアしたんだけど、2つめの試練の時に禁を破ってしまって、以後ぷっつりとパンに見捨てられてしまうんですよ。
現実世界では、軍によって徐々にゲリラが追いつめられ、お医者さんも大尉に殺され、メルセデスも内通者である事がばれそうになり、オフィリアに懇願されて彼女と共にお屋敷を抜け出した所を捕まって・・と、どんどん八方塞がりになっていくわけで。
そこにパンが現れて、オフィリアに、何も聞かず、彼女の弟を連れて、例の迷路の奥の王国への扉がある所に来いと言われるんだけど・・・。
最後どうなったのかはここでは敢えて伏せておきますが・・うーん・・全て、彼女が作り出した儚い幻だったのか、それとも本当に彼女の魂は在るべき場所に帰ったのか・・・どちらにせよああなった以上見てるこっちは悲しいのですが・・・。
義理の父親の事はともかく、生まれてくる弟の事は、オフィリアは生まれてくるのをとても楽しみにしていたしいろいろ話しかけてもいたし、生まれてからも愛し慕っていたんだよね。作中に出てくるメルセデスと弟ペドロの間柄とオーバーラップするものがあるんですよ。だから、何とも言えず切ない(涙)
全体的にはちょっと血なまぐさいシーンも多いんですが、ある程度年齢が上な子供にはちょっと見ておいて欲しい内容ではあります。はて、オフィリアが幸せになったと思うか不幸せなままだったと思うかは人それぞれだと思いますけれども。
というわけでここから本題にしてネタバレしてますんでご注意を。
主人公オフィリアは10歳(だったかな?)の女の子。それまで街に住んでたんですが、お母さんの再婚相手の依頼というか命令で、山の中の義理のお父さんの住処に引っ越す事になります。この時お母さんのお腹には赤ちゃんがいた、というか既に臨月だったんだけど、そんな状態の奥さんに引っ越しを強要する時点で既に本性ろくなもんじゃないと伺えるわけですけど。
時は1944年というから、まだWW2は終わってないのかな?スペインは確かそれまでの王政がクーデターで倒れて共和国にはなったんだけど、独裁なのは変わりなしということで反政府運動に加わる民衆も多くて、特に北部はスペインからの分離独立を求めて実質内戦状態にあった、そんな頃のおはなしなんですね。
オフィリアの義理の父親は体制側の(軍の)大尉で、山の中に隠れたゲリラを掃討する立場で、捕まえた不審人物は容赦なく皆殺しにするような残虐な人物だったから、滞在してる集落の住人も表向きは彼に従ってるけど内心不満たらたら。大尉のお屋敷でメイドとして働いてるメルセデスも、実際は内通者として軍の補給物資を横流ししたり軍の拠点の情報を知らせたり、自分宛に届いた実はゲリラ宛のお手紙をまとめて密かに届けていたりしてたんです。
義理の父親は生まれてくる自分の息子(と生まれる前から言い切っていた)には大いに関心があったけど(長旅のせいで奥さんの体調が思わしくないと医者から聞いて、いざとなったら子供の方を助けろと言ってるし)お母さんの連れ子であるオフィリアの存在は疎ましく思っていて、それは何となく彼女にも伝わってる・・そういう状況でメルセデスは大尉から義理の娘の世話を仰せつかった、と。メルセデスがお医者さんからゲリラ宛の薬を受け取る場面を目撃したり、お母さんが弟を出産した際に亡くなってしまった事もあり、オフィリアは次第にメルセデスを頼りにするようになるんだけど・・・。
一方で、お屋敷の近くの石造りの迷路の奥でパンに出会ったオフィリアは、未来に起こる事が書かれるという本をパンから手渡され、あなたは地下世界の王国の姫で、満月の夜にその国への扉が開かれるが、それまでに3つの試練を突破しなければ、と告げられるんですね。で、2つまでは何とかクリアしたんだけど、2つめの試練の時に禁を破ってしまって、以後ぷっつりとパンに見捨てられてしまうんですよ。
現実世界では、軍によって徐々にゲリラが追いつめられ、お医者さんも大尉に殺され、メルセデスも内通者である事がばれそうになり、オフィリアに懇願されて彼女と共にお屋敷を抜け出した所を捕まって・・と、どんどん八方塞がりになっていくわけで。
そこにパンが現れて、オフィリアに、何も聞かず、彼女の弟を連れて、例の迷路の奥の王国への扉がある所に来いと言われるんだけど・・・。
最後どうなったのかはここでは敢えて伏せておきますが・・うーん・・全て、彼女が作り出した儚い幻だったのか、それとも本当に彼女の魂は在るべき場所に帰ったのか・・・どちらにせよああなった以上見てるこっちは悲しいのですが・・・。
義理の父親の事はともかく、生まれてくる弟の事は、オフィリアは生まれてくるのをとても楽しみにしていたしいろいろ話しかけてもいたし、生まれてからも愛し慕っていたんだよね。作中に出てくるメルセデスと弟ペドロの間柄とオーバーラップするものがあるんですよ。だから、何とも言えず切ない(涙)
全体的にはちょっと血なまぐさいシーンも多いんですが、ある程度年齢が上な子供にはちょっと見ておいて欲しい内容ではあります。はて、オフィリアが幸せになったと思うか不幸せなままだったと思うかは人それぞれだと思いますけれども。
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